北陸新幹線の開業で最速2時間8分で結ばれるようになった東京〜富山。同区間には現在でも飛行機が1日4往復飛んでおり、全便でプレミアムクラスも設定されています。しかしながら、新幹線でも2時間というのを見てもわかるように航空機の所要時間はわずか1時間。このような短時間でプレミアムクラスを利用する意味はあるのか体験してきました。
まずはバスで富山空港へ。市街地からけっこう離れていてちょっと不便です。
展望デッキにのぼってみます。ちょうど羽田からの便が到着したところで、乗客がドッと降りてきているのが見えます。
滑走路は2000メートルが1本、ターミナルも一つだけとかなりシンプルな構成。
他に来る便もないので屋内にもどります。
保安検査を抜けて待っていると出発時刻変更のお知らせ。なんと羽田が混雑していて飛んでも上空で待たされてしまうというのです。到着地の混雑で出発時刻が遅れるのはフライト時間の短い富山線ならではかもしれません。(ちなみに、ANA時刻表によれば羽田〜富山は羽田発着路線で最もマイル数が少ない路線のようです。八丈島線よりも短いなんて…。)
結局、出発時刻はズルズル引き延ばされ、搭乗が開始されたのは9時40分ごろでした。
右を見てみると、駐機スペースとの間に土塁のようなものが築かれています。
実はコレ、神通川の河川堤防。富山空港は日本で唯一、河川敷に存在している空港なのです。
このため、駐機スペースとターミナルを結ぶ道路は大幅に迂回しており、手荷物積み下ろしには他空港よりもいささか時間を要します。
さて、お目当ての座席へ…
一目でわかる優雅さ…
搭乗した機体は残念ながら旧タイプの座席でしたが、それでも広さは天下一品。まったく足が届きません。
普通に座っていると足先から座席まではこれほど空いてしまいます。
そして驚いたことに8席すべてが埋まっています。これは想定外です。
ちなみに、普通席の方へも120人ほどが向かったようで、7割がた席は埋まっているようです。この距離では新幹線の圧勝だと思っていたのですが、意外と利用あるのですね。富山空港は高速道路のICからほど近いですし、新幹線にアクセスしにくい地域からの利用が多いのかもしれません。
堤防の姿が見えると、ここは河川敷なのだなと実感します。
滑走路の端まで行ってグルッと方向転換。10:07、いよいよ離陸です。
10:18、ベルトサインが消えたと思ったらさっそく食事を出すとのアナウンスが。
煮物、焼き魚、炊き込み御飯、お味噌汁とかなりしっかりしたお食事。ホテルでしっかりと朝食を摂ってきてしまったのが悔やまれます。
10:31、機長からアナウンスが入り、飛行機は順調に飛んでいてもうしばらくするとベルトサインが点灯するの旨が伝えられました。まだ食事半分くらいしか手ついてないないんだけどな…。
少々焦りつつ食べきると、ほどなくしてベルトサインが点灯しました。時刻は10:50。30分という時間は食事をとるには少々せわしない感じがします。
宮野木JCT上空から木更津方面へ向かい、最後はアクアラインに沿うようにして南からアプローチ。風の都合とはいえ、回りこまなければいけないのはロスでしょう。
10:58、着陸。滑走路は34Rでした。
11:02 スポットに到着。
羽田空港第2ターミナルは出発と到着のルートが分離されてるんですよね。普段はJAL使いなので、ときたま利用することがあると少しばかりうらやましく思えてしまいます。
やはり、プレミアムクラスの座席のゆとり、そして食事の美味しさは格別のものでした。特に、座面が連動するリクライニングは至高です。後ろに衝立があるのでどれだけ倒しても後ろの人とトラブルになりませんし(今回利用した座席は後ろが壁でしたが)。
ただし、不満足だった点として座席の前に荷物を置くスペースがないので物の出し入れが面倒くさい、というのが挙げられます。座席の前のスペースを多少削ってでも荷物置けるようにしてくれと。しかもタチの悪いことに前の座席の下にそれらしきスペースがあるのです。
また、富山〜羽田という短距離ではさすがに食事の時間が短いなという印象を持ちました。こればっかりは私が好きで選んだことなので仕方ありませんが…。
このプレミアムクラスですが、一定期間以上前に購入するプレミアム特割を利用すると普通席の通常運賃よりも安く手に入れられる場合があります。もちろん、特割値段の普通席に比べれば高くなってしまいますが、差額は通常運賃ほどではありませんので、事前に予定が決まっている場合は手を伸ばしてみてはいかがでしょうか。なお、13:30-16:59に出発する便では食事ではなくスナック・焼菓子のみの提供となるのでご注意ください。
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