ソメイユプロフォンは夜行バスの新時代を築けるか

高知・徳島~東京の夜行バスを運行する高知駅前観光が発表したフルフラットシート“ソメイユプロフォン”。2025年秋の本格運行開始を前にモニター運行が実施されたので体験してきました。


徳島駅前では市バスの乗り場に発着します。

ちょうどバスがやってきたと思ったら同じく東京を目指すコトバスエクスプレスでした。1台、また1台と現れてもみなコトバス。なんと3台続行のようです。

コトバスエクスプレスが発車し、すっかり賑わいのなくなったところにお目当てのバスが現れました。徳島駅からの乗客は4人ほど。

構造上、荷物を置けるスペースが極端に少なく、持ち込めるのは手回り品程度とのことで、普段肌身離さず持ち歩いているリュックサックをトランクに預けました。

また、車内は土足禁止となっており、運転席横で靴を脱いでビニール袋に詰め、シートの足元に設けられた収納スペースにしまいます。

割り当てられたのは3列目の窓側上段。さっそくハシゴを伝って上りますが、いきなり頭をぶつけてしまいました。ちょうど荷物棚があるので思いのほか高さがないのです。

しかも枕周りは骨組みで囲われていて一段と狭くなっています。頭を突っ込むべく体勢を整えようとしましたが、どうやっても頭をぶつけてしまい、身動きが取れません。

というか、シートに腰掛けるだけで頭が当たってしまいます。おまけに3列シートの通路は幅に余裕がありませんから、足を投げ出していると通行の邪魔です。

ようやく横になってみると圧迫感はそこまでないものの、身体を起こすことすらままならず、飲み物を飲むのも苦しいです。

また、シートベルトがへその上あたりに位置していてお腹を締め付けられます。

身長160㎝しかないので足元はスカスカです

発車すると車内設備の案内、そして荒天で新東名を通れない可能性があるため中央道へ迂回する予定である旨がアナウンスされました。アナウンスを終えるとともに徳島ICから高速道路に入ります。

22:45-23:00 淡路島南PAで休憩。そもそもシートから降りるのが一苦労なうえに、入口で靴を履かなければならないため、バスを降りるだけで相当もたつきます。

03:15 バスが停まったので地図を確認すると、遠州森町PAでした。結局新東名を走っているようです。普段なら迷いなく外へ出るところですが、出入りの面倒さに嫌気がさしたのとボタボタ雨音が聞こえていたことから、そのまま自区画で過ごしました(10分ほどで発車したあたり、そもそも開放休憩ではなかったようですが)。

05:10-05:25 朝の放送が入り、海老名SAで休憩となりました。あたりは夜行バスだらけです。

06:10 バスタ新宿着。はっきり確認できませんでしたが、下車したのは10人ほどでしょうか。
06:40 バスターミナル東京八重洲着。こちらも10人程度下車したようで、残る乗客は1-2人いるかどうかといった雰囲気でした。


なんと3列シートよりも疲労感を覚えました。やはり出入り時の窮屈さがなんともストレスでしたし、寝る分にもシートベルトで圧迫されて寝返りを打ちづらいのが苦しかったです。

今回はモニター運行で運賃7000円でしたが、本格運行時は倍額になるといいます。3列シート+αと考えれば理には適っているのですが、やはり1万円超は割高に感じてしまいます。(そもそも今回モニター運行に参加した理由が本格運行の価格では乗る気が起きないからでしたし…)

下段や中央列上段ではどうなのか少々気になりますが、もう乗ることはなさそうです。


運行:高知駅前観光
路線:スマイルライナー
区間:桟橋・はりまや橋・高知駅・徳島駅~バスタ新宿・BT東京八重洲・TDL
本数:1日1往復※ソメイユプロフォンでの運行は週1便程度
※情報は2025年7月乗車当時のものです※

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