(探索日:2018/03/27)
前回の林道脱出地点までやってきました。いよいよ小坪井林用軌道の探索に入ります(前座が長かった…)
谷に下りていくと水たまりに大量のオタマジャクシが発生しているのを見つけました。先ほどのカエルといい今日はよく生き物を見つけます。一次探索のときなど川ハゼをわざわざ取り上げるくらいだったのですが。
いい感じの平場になっていたので、ここで靴を履き替え沢装備へ。…
うひゃぁ!
沢装備に替えようと靴を脱いだところ、靴に見慣れぬ茶色い物体が。実際に見たことはありませんでしたが、一目でわかります。ヒルです。恐れていた事態がついに発生してしまった…!
3月も末になっての探索で元より若干の不安は抱いていましたが、まさかこんな生き物まで活動し始めているとは…。
もっとも、現場ではこんなに冷静になれるはずもなく、靴内に侵入しようと頭を突っ込む姿に慄き、写真も撮らずに地面に叩きつけて追い払うのがやっとでした。痛くもないし害もないと頭に叩き込んできたつもりではありましたが、やはりナマの姿を見ると恐怖を抱かずにはいられません。
ヒルが出てしまったので準備もほどほどに谷に下りていきます。
前回の最終到達地点である二つ釜を確認。正面突破できるはずもないので素直に迂回します(実のところ迂回行程中に先ほどのヒル出没スポットがあり、できるものなら正面突破してしまいたかったのですが…)。
もうこれで三度目の通過となりますが、旧川には多くの植林が見られます。
迂回の頂点はややサミット化しています。ここに直接下りてくれば時間短縮できましたし、ヒルに襲われることもなかったのですがね…。
サミットを抜けると急に低くなりました。どうも今のサミットは川の侵食作用というより林道建設の残土処理によって生まれたもののような感じがします。
前回は越えることができなかった二つ釜。下流側からの眺めはまた違った雰囲気で、これからの探索に向けて一層気持ちが高まります。
いよいよ未踏区間と歩き出した途端、こんなものを発見しました。関東ふれあいの道に近いだけあって沢歩きにもピッタリな川ではありますが、我々がこうして来ている以上、同業者の可能性も捨て切れません。足跡は上流へ続いていましたので、無事に源流隧道前のプールを突破できたのだろうかと案じながら先へ進むことにします。
単調な沢歩きが続きます。そろそろ孔の一つくらい…
ここに来てようやくマトモな孔を発見しました。ここまで軌道が延びてきていたのは間違いないとはいえ、
その後も孔はポツリポツリという程度で、単調な沢歩きが続きます。
<12:15>
田代林道の橋が見えてきました。ここより下流は川幅が広まり、路盤もちらほら現れるようになるはずです。
あれ…あんまり状況変わってないような…。
お、路盤だ!
自然地形かとも思いましたが、石が積まれているようなのでさすがに軌道跡とみてよいと思います。
下流側から振りかえればなおさら確信です。
<12:39>
またもや路盤!!
上がってみるとさらに雰囲気を堪能できます。孔だらけもいいですが、やはり路盤があったほうがテンションが上がりますね。
炭焼き窯も発見!
ほどなくして路盤は消え去ってしまいました。田代川のほうが川幅が広いぶん路盤の整備がしっかりなされていると思っていたのですが、むしろ河原が広いゆえに築堤を築くだけで軌道を通せたのだと思います。またさしたる発見もない苦痛の時間が…。
ときおり現れる炭焼き窯だけが唯一の救いです。
田代林道の橋から数えて2本目の大きな支谷。ほのぼのとして雰囲気が良かったので休憩を取ることに。前回同様ここで”お茶”の補給をしました。
<13:55>
再出発すると、すぐにまた路盤が現れ始めました。
またまた大きな炭焼き窯。旧亀山村一帯は炭の一大産地だそうで、この軌道についても木材というより炭の搬出が主目的だったように思います。
と、唐突に路盤が現れました。切り出しと桟橋の併用という初めてのスタイルに一気に感極まります。是非とも歩いてみたい…と登ろうとしますが、高さが高さだけに到達できず。
やっとこさカメラだけ路盤上に持っていくことができました。
いまにも列車が走ってきそうな雰囲気です。(写真では到底そう思えないのですが、現地でこれを目撃した時は実際そのように感じたのです。それが写真の伝えるリアリティの限界なのか、現場での気分の高揚がもたらした幻覚なのかははっきりしませんが…。)
かなりの勾配をもって下っていく軌道。手押しトロッコだっただけにそこそこの勾配は必須ですが、このままでは川底と同じ高さになってしまって進めなくなりますよ…?
ホラもう路盤なくなっちゃったじゃん…
この手があったか…
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