小坪井林用軌道 第五次探索【その3】

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(探索日:2018/03/27)

三島氏が負傷者を伴って川を下っていくとのことだったので、私は一人で隧道を探さねばならなくなりました。 もしこれで隧道を見つけられなかったら三島氏になんと言われるやら…

<15:09>

そういえばこのあたりで路盤跡が途絶え、河原に降りたなぁと思い右手を見ると…

ありました…。草にカモフラージュされているとはいえ、明らかに疑うべき位置での発見にはいささか肩を落とさずにはいられませんでした。

気になって画像を振り返ってみると、先ほど撮った写真の中にも隧道の姿が。本当になぜ気付かなかった…!

田代隧道(仮称)南坑口
(→明澄隧道:非現存)(
→ヅウタ隧道)
施工年:不明(戦前?)
材質:地岩
工法:手掘り
全長:推定値・約30m
断面形式:不明(不定)
迫石・迫持:無
要石・
笠石:手掘りなので無し扁額類:帯石・パラペット(胸壁)・ピラスター(壁柱・控壁):手掘りなので無しウイング(翼壁):無インバート(仰拱):不明所属・管轄:旧東京営林局千葉営林署※記録なし使用終了年:不明使用終了理由:路線の廃線経年:不明(最低でも60~70年)

とはいえ後悔していても仕方ありません。三島氏に託された以上はなんとかして洞内に潜入しましょう。
さっそく壁に足をかけてみましたがほとんど垂直なだけあって全く歯が立たず。即座に荷物を持っての入洞は諦めました(どうせ戻ってくるのですし…)。リュックサックはもちろん、グリップ力確保のために靴・靴下まで脱ぎ捨て再挑戦。隧道を覆い隠していた蔓も頼りつつ…

見えたー!!

最後のひと押しが一番大変でしたが、それでもなんとか洞内にたどり着けました。いつもは三島氏に任せきってしまっている部分なだけに達成感もひとしおです。

洞内には足跡が残されていました。昨年ここを訪れたヨッキ氏のものがそのまま残されているのでしょう。それほどに洞内は静寂に包まれています。

ただ、驚いたことに、洞内には到底人のものと思えないサイズの窪みも残されていました。まさか小動物がこんなところまで…⁉︎

フカフカの砂地で足を踏み入れるとズボッとして気持ちいいのですが、裸足なので砂がやたらとまとわりついてきます。まああとで川の流れで洗えばいいですし、存分に堪能することにしましょう。

三次探索ではたどり着けなかった北口に到達しました。

草に阻まれて見通しのきかない状況ではありますが、反対側の路盤もなんとか見てとれます。三島氏たちはすでに隧道下に着いて休憩を取っていたので、少々会話を交わして隧道を後にします。

最後に南口から上流方向への繋がりを見てみました。どうも対岸の路盤と高さが違うような気がしますが、崩れてしまったのでしょう。まさか路盤の上に桟橋なんて…。

<15:18>

秘める隧道だけに美しさも格別でした。三島氏は来られていませんし、是非ともまた訪れたいところです。

<15:19>

なんと隧道に別れを告げてわずか1分あまりで孔を発見してしまいました。流れに対して斜めに配列されている以上、堰ではなくなんらかの橋梁と見るべきでしょうが、先ほどの隧道でショートカットしている区間ですから、この孔は本線のものとは考えられません。かといってまだ支谷は合流してきていませんから、田代支線のものでもありません。果たして一体これはなんなのでしょうか?まさか旧線が存在した…?

謎の橋脚孔を後にして支谷の分岐までくると残るは勝手知ったる道。脇目も振らずに駆け抜け、すぐに三島氏たちに追いつきました。

物議を醸した橋脚孔がこちらにも…。

林道標識の残骸か何かでしょうか?

三次探索を懐かしみつつ進みます。意外とバスまで時間がない…。

<15:42>

最後はやや強引に斜面を駆け上がり、林道にたどり着きました。
麗らかな春の陽気に包まれ、終始まったりとした探索でしたが、靴を履き替えてみるとヒルに喰われた跡がクッキリ…。探索時期の選定にはご注意くださいませ。

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