シェアサイクルで探しに行こう

佐賀から大川、柳川を経由して瀬高までを結んでいた旧国鉄佐賀線。筑後川に架かる昇開橋は有名で私も以前訪れましたが、その昇開橋から南佐賀駅跡までの約5キロはサイクリングロードとして整備されています。今回、昇開橋の再訪がてら佐賀駅まで廃線跡を辿ってみることにしました。

前回訪問時の記事はコチラ

昇開橋に到着するとちょうど最後の通行時間帯を終えるところでした。係員は私に通行しないことを確認するとゲートを閉めて福岡県側の管理施設へ戻っていきます。

橋桁がスーッと昇りはじめました。

代わって上からは四角い大きな重し(?)が。基本的にはエレベーターと同じ構造のようです。

一径間がぽっかりと抜けた橋。やっぱり断面が見えているのは違和感しかありません。

無事昇り切りました。前回訪問時はメンテナンス中で途中までの昇降しか見ていませんでしたので、あんな高いところまで行ってしまうのかという驚きがあります。

離れたところから見るとこんな感じ。下りてきた重しが視覚的に進路を封鎖していてよきですね。

横からだと橋桁がひとつ上空にさらわれていったようでまた不思議な雰囲気です。再訪してよかった…!
なんとなく上部の写真を。てっぺんに滑車がついてますね。
橋は今でも上昇が定位置。渡って対岸へ向かいたい方は要注意です。

橋の佐賀側のたもとには諸富の駅名標が設置されていますが、実際の駅は少し佐賀側に行った諸富文化体育館のところにあったようです。

さてここからが本題。道を渡った先から徐福サイクルロードが始まります。

徒歩でじっくり探索もいいのですが、今回は自転車で駆け抜けてしまいます。佐賀では毎度おなじみHELLO CYCLINGがサービスを展開しており、昇開橋そばの道の駅にもサイクルポートが存在するのです。

さっそく走っていきましょう。

ゆるやかなカーブを描いていきます。左奥の四角い建物が諸富文化体育館です。

訪問時は気にも留めず走っていましたが、道は体育館のところで一旦進行方向左側に膨らんでまたすぐ戻ります。これぞここが駅跡であった証拠でしょう。ついでに言うとかつて諸富駅からは味の素の専用線が出ており、そちらの痕跡もくっきり残っているようで…。これだからぼんやり者は…。

諸富を出ると築堤を駆け上がり国道を跨ぎます。

ちょうど佐賀線の代替交通となる西鉄バスの佐賀柳川線が駆け抜けていきました。
いい雰囲気ですね。
道の両側には桜並木がずらりと続きます。桜の季節にも訪れてみたいですね。
おや…?左に分岐…?

諸富駅のお隣、光法駅跡に到着しました。綺麗にホームが残されています。

さらに走ること10分、今度は南佐賀駅跡に到着。棒線駅でスリムだった光法とは対照的に広々とした公園が整備されています。

こちらもホームが残されています。
貨物用の引き込み線跡。レールも残されているんですね。
南佐賀の駅舎はトイレに改装されています。
南佐賀駅跡から国道へ続く小さな道。かつては佐賀県道244号南佐賀停車場線に指定されていましたが、2008年に廃止されています。

サイクリングロードはこの南佐賀駅跡地までですが、以降も廃線跡は道路に転用されていて容易に辿れます。

快調に飛ばしていくと急に道が右カーブし始めました。

線路はここで左手にゆるやかなカーブを描いていったそう。実際に左に分かれていく道があります。

ただし道はすぐに駐車場に突き当たって途切れてしまいます。駐車場の奥にはJRの高架も見えているのですが…。
ひとまず駐車場の脇に歩道が続いているようなのでそちらを進んでみます。ん、ってかこのコーンのあたりちょっと盛り上がってないか…?

ああああああ!!!!!

川沿いに進んでいくと、対岸に途切れた高架橋が現れました。

JR線の高架から分岐し、やや下っているこの高架橋。佐賀線用のものに間違いありません。調べてみると、かつては地上に下りるところまで残っていたものの先ほど見た駐車場の拡張用地に当てられてしまったようです。

あとは佐賀駅まで高架橋が続くだけ。一気に駆け抜けます。

高架に上がった佐賀線は長崎本線と併走したのち切欠きの3番線ホームに滑り込んでいたようで、航空写真を見ると線路がはがされた状態で残っているのが見えますが、写真に収めることはできませんでした。

佐賀駅南口のポートで自転車を返却。所要時間は47分でした。
もう少し丹念に(きちんと?)探索すれば1時間~1時間半くらいかかるでしょうか。なお、佐賀エリアの料金体系は首都圏や大阪と変わらぬ70円/15分・1000円/12時間です。

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