リゾート路線の面影はどこへ

香椎線は福岡都市圏から最も近いところにある非電化路線として知られていますが、一方で海の中道へのアクセスとして水戸岡鋭治氏デザインのアクアエクスプレスが投入されたことでも有名です。いわばJR九州の元祖の路線とも言える香椎線の現状を探ってきました。


博多から準快速で香椎駅にやってくると、ちょうど西戸崎ゆきが来るところでした。1本逃しても20分後には次の列車が来るというのは、いくら福岡都市圏とはいえ非電化路線のなかではかなり高頻度の運転です。

車内は中央にボックスシートを配置しながらドア付近には座席すら設置しない空間を広くとるなど通勤・通学輸送にも対応した構造になっています。

12:18 香椎発。後ろドアだけで21人も下車しながらも逆に9人乗車し、ガラガラという感じではありません。1両目全体では18人乗っているようです。

香椎を出るとさっそく鹿児島本線を越え、海側に走っていきます。

左手から西鉄貝塚線が寄り添ってくると和白です。

12:24 和白着。5人下車,5人乗車。(1両目全体)
と、ここでさっそく交換待ち。香椎の乗り換えで少々焦らされた身としては、ここで長時間停車するなら香椎で発車を待っておいてもよかったように思います。

12:28 和白発。思いのほか待たされました。

こんどは西鉄線が我が上を過ぎ去っていきます。

12:31 奈多着。7人下車,4人乗車。(1両目全体)
12:34 雁ノ巣着。3人下車,1人乗車。(1両目全体)

雁ノ巣を出ると海の中道に差し掛かります。

海を望もうと期待してきたのですが、砂丘に阻まれてほとんど視界が開けません。ここにリゾート列車が走っていて乗客は楽しめたのでしょうか…?

なんの工事してるんだろ

12:40 海ノ中道着。3人下車。(1両目全体)
雨模様の平日だけに観光客らしき姿はほとんど見えません。

一世代前のものでしょうか。なぜフェンスの奥に残ってるんだ…?

海ノ中道からは公園内の様子が窺えたり、そうでなくとも松原を見られたりで、まだ殺風景ではありませんでしたが、やはり心はそんなに躍らず。実はこのあたりは左手に海が望めたようなのですけれど…。

12:45 西戸崎着。11人下車。

後ろ側の車両には観光路線の面影を残していますが、利用者からは観光の雰囲気は感じられず…。定期的な利用者がいるという点ではむしろ望ましい姿かもしれませんが。

西戸崎駅はシンプルながらキリッとしたデザイン。意外と好みです。

今後、新型の蓄電池車の投入が計画されており、私などは博多と直通して観光列車を…!などと期待してしまうのですが、今回乗車したかぎりではそれは夢に過ぎないでしょう。新車の投入で魅力を高め地域利用者を増やすことの方が先です。ただ、それには新車導入よりも実は和白の4分停車解消の方が効果があるような気も。いずれにせよ、新型車両導入後の展望に期待したいところです。

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