ディーゼル特急の最先端を行く

南千歳で少し待っているとスーパーおおぞら7号がやってきました。
スーパーおおぞらは札幌と釧路を結ぶ特急で、JR北海道の稼ぎ頭の1つです。使用されるキハ283系は釧路近くの湿地帯などあまり規格が高くない区間も走行するにもかかわらず、自家用車との競合のため最大限の高速化を追求され、最高時速130キロ、振り子の傾斜角度6度、自己操舵台車、軽量化など、技術の限りを尽くしています。結果として揺れが発生しやすく、JR北海道で事故が相次いだあとは最高時速を110キロに制限されているのですが…。

というわけで、スーパーおおぞらに乗車することにしました。 
ひがし北海道フリーパスでは特急の自由席が乗り放題なので、自由席の6号車に乗車。いや、というか新千歳空港で指定席取ろうとしたら空席なかったのですが…
予測どおり自由席は満席。デッキにも2-3人おり、完全に飽和状態です。一部列車では指定席車をもう1両連結した7両編成も走っているようですが、この列車は時間帯と車両の都合から6両編成。ぐぅ…もう1両…。

南千歳を出るとほどなくして千歳線から別れ左カーブ。なんか早くも北海道っぽい景色が広がってきたんですが…。
そして早くも列車が停車。南千歳の次の停車駅はトマムのはずですが、もちろんこれは単線区間お決まりの運転停車です。運転停車は、以前快速はまゆりで紹介したと思いますが、それと違うのは快速はまゆりの時は曲がりなりにも駅に停車していたのにこちらは西早来信号場という信号場であること。さっそく北海道の人口の希薄さが感じられるようです(本州でも信号場での交換は普通にありますが…)。ここではスーパーおおぞら6号と交換しました。
追分駅では先行する普通列車を追い抜き。スーパーおおぞら6号との交換も同駅で行っていたのか、この普通列車は同駅で28分も停車するようです。

川端駅に留置されていた客車

本編とは関係ありませんが滝ノ上駅の少し手前だったと思いますが、こんなものを発見しました。ダム付け替えの旧線か何かだと思うのですが、正体はよくわからず…。情報お待ちしております()

滝ノ上駅でまたもや運転停車し、今度はスーパーとかち8号と交換。駅での停車中に交換できれば不満も少ないとは思いますが、そもそも駅が少ない上にスーパーおおぞらはその中でも停車駅が厳選されているので運転停車なしで切り抜けるのは厳しいものがあります。
新夕張で夕張支線と分岐。新夕張〜夕張が廃止になれば(今でも?)夕張市を代表する駅になることでしょう。と、新夕張を過ぎるあたりからスピードが上がりました。新夕張までは夕張炭鉱の運炭を目的に建設された夕張線を活用した区間なので、規格が低めなのかもしれません。

石勝線ではポイントが積雪で動かなくなるのを防ぐため、分岐部にスノーシェッドが設けられています。
3線,4線に分岐できそうなスペースがあるのはいささか虚しい…。

スノーシェッドをいくつも過ぎてようやくトマムに到着。ふぅ…。5号車からは3人下車したようです。向かいには空港へ帰るであろう中国人っぽい観光客のグループがいたのですが、やってきたのは貨物列車。

あ、ななつ星の機関車だ!()

さっき交換したばかりだしもう大丈夫かと思ったら次の串内信号場で運転停車。スーパーおおぞら8号と交換しました。

ちなみに、石勝線は運転停車が多いためか信号場にも駅名標が設置されています。先ほどの西早来でも発見し、信号場を通過するたびに確認はしていましたが速すぎてわかりませんでした。

串内を出るとほどなくして上落合信号場を通過し、根室本線に入ります。とは言っても、昨年夏の水害で根室本線東鹿越〜新得が不通のため、ここを通る列車は石勝線のみなのですが…。
狩勝峠を越えた先は日本三代車窓と謳われた区間の新線。それなりに雄大な眺めでしたが、期待ほどでもなかったです。そもそも、ここがその区間なのか断定できていませんでしたし…汗

そして気付けば新得に到着…。4人も下車したのはけっこう意外でした。
新得からは平野部に入るので比較的短距離で駅が現れます。いや、さっきまでが少なすぎただけなんですがね…?

芽室で工場群が現れはじめ、西帯広から帯広の市街地に入りました。あまり意識していませんでしたが、新得で下車した人の中には十勝清水や芽室といった、比較的大きいがスーパーおおぞら7号は通過する駅に向かう乗客もいたのでしょうか?
帯広到着前に6号車の乗車人数を確認してみると30人強。乗り切れない人数では決してありませんが、トマムまでの需要を考えるとちょっと不足ぎみのようにも思います。全列車7両編成化できればいいのですが、例の石勝線車両火災によって廃車が発生しているためちょっと難しそう(理想を言えばスーパーおおぞらとスーパーとかちを交互に走らせて札幌〜帯広は1時間ごとになったらいいのですが…。まあ輸送過剰でしょう)。
さすがに疲れたので帯広で途中下車することにしました。

ちなみに、スーパーおおぞらでは発車時、ドア横の電光表示にタンチョウが羽ばたくイラストが映し出されます。ご乗車の際はこちらにもご注目を。

街をぶらついたり豚丼を食べたりで2時間を潰し、スーパーおおぞら9号に乗車します。

帯広駅前の広場。幻想的ですね~

今度は5号車に乗車。帯広では20人ほど下車したのに4人しか乗車せず車内はガラガラ。ようやく座れた…。
夜だからなのか(?)ゆったりとした加速で帯広駅を離れていきます。街並みの明るさがなんとも言えないですねぇ。
と、列車は次の札内で運転停車。運の悪いことに対向列車が遅れていたようで5分近く停車!自家用車との対抗考えるとこれは痛いよ…。

以前は池北線が分岐していた池田を発車すると白糠まで無停車。夜なので今どの辺りにいるかもわからず…。昼に乗ればよかった…()まあこれも2時間半遅れるバニラエアが全部悪いんですが(おい
白糠でも乗降はなく、本当に静かな時間が流れます。ときどき駅を通過して、ホームの光(街の灯りじゃないのが痛い)が流れていくのも雰囲気を醸成します。意外と夜もありかも…。

帯広から1時間41分、前の停車駅の白糠からでも20分、ついに釧路に到着しました。最後まで乗車していたのは11人。意外と少ないように感じましたが、ホームに降り立つと改札に向かう人の波ができていて一安心。

がっちりした印象を受ける釧路駅。自動改札あってビビった…。

釧路の街はいつでも霧に覆われてるよ。おいでよ釧路。

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