女川の矛盾

仙石線の普通で石巻までやってきた私は、女川に向かうべく5番線のディーゼルカーに乗り込みました。
前も言ったとおり仙石線は私鉄(宮城電気鉄道)であった一方、石巻線は仙北軽便鉄道という地方鉄道を国が買収したものになります。したがって2路線の駅は元々別の場所にあり、今でも名残なのか2路線のホームは少し離れ気味です(新潟駅のホームがわかる方は、1番線〜3番線が石巻線ホームで、8,9番線ホームが仙石線ホーム、といったほうがわかりやすいでしょうか)。

15:51発の女川行き列車は2両つなぎで、そこそこの乗車率です。私は、ゆっくり座って行きたかったので2両目を選択。乗降状況は詳しくわかりませんが、この号車から出て行く人がいれば降車と判断できるでしょう。
陸前稲井を過ぎると列車は右にカーブ。長めのトンネルを抜けると、石巻〜女川で唯一の交換駅、渡波に着きます。交換設備があるからか駅は有人で、我が2両目からも6人下車していきました
 駅の名に反して万石浦に近くない万石浦駅では2人ほど下車。降車かどうか判断しにくいので、やっぱり2両目で観察するのは間違いだったな…と軽く後悔しながらも、自席に座り続けます(おい)。沢田から万石浦に沿うように進み、浦宿に到着。女川駅復旧までしばらく石巻線の終着駅だったにもかかわらず、無人駅とはなかなか意外です。ここで5人ほど下車していきました
 終点の女川は有人駅なものの、改札が前側にしかないため半ば無人駅での降車のように。

新しくなった女川駅舎。鳥のようでなかなかカッコいいですね。

1時間半ほど駅前をぶらつき、帰路につきました。が、疲れから乗降客数をメモしておらず…(^◇^;) 乗車体験は以上になります。

さて、1つ思ったこととしては、石巻での乗り換えがそんなに良くないことです。 いちおう石巻〜女川は石巻線に属する路線なので、同線内を通し(小牛田〜石巻〜女川)で運行するのは理解できない話ではないですが、仙台方面から女川へ向かおうとするときに誰が小牛田経由で行こうと考えるでしょうか。女川の観光振興を考えれば、小牛田方面と直通するより仙石線と直通する方が得策です。以前は石巻〜女川が非電化だったので困難な話でしたが、仙石東北ラインにハイブリッド気動車が導入されたことで不可能ではなくなりました。事実、1往復だけですが仙石東北ラインの女川直通は存在します。(仙石東北ラインがハイブリッド気動車での運行になったのは将来の女川直通も見据えてだったのかと勘ぐってみたり…)
運転するとしたら、現在1時間に1本運転されている仙石東北ラインをそのまま女川まで延ばすだけで十分です。運転本数も増えるのでもっと気軽に女川を訪れられるようになります。直通列車は旧来の普通を置き換える形で石巻〜女川間各駅に停車としますが、特別快速は渡波のみ停車としても良いかもしれません。
実は、この計画の1番の難点は、仙石東北ラインに充当されるHB-E210系が2両編成8本しか存在せず、運用がギリギリなことだと言われています。こればかりは仕方ないので、新しく製造するしかありません。ただし、両数は従来の2両ではなく、4両にしてしまって良いでしょう(整備がちょっと異なるのが玉に瑕ですが…)。
以前より叫ばれている仙石東北ラインの女川直通。早急に実現してほしいものですね。

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