違和感だらけの乗船記・新日本海フェリー〈はまゆう〉(小樽→敦賀)

7月に就航を控える東京九州フェリー。その1番船として進水した〈はまゆう〉はトライアルも兼ねてか、3月~4月の間、新日本海フェリーの関西~北海道直航航路にドック代船で就航していました。

この新日本海フェリー関西~北海道直航航路は原則、〈はまなす〉〈あかしあ〉が小樽~舞鶴航路、〈すずらん〉〈すいせん〉が苫小牧東~敦賀航路を担当していますが、冬場のドック期間には両航路の船を融通する関係で小樽~敦賀や苫小牧東~舞鶴といった航路が特別に運航されます。
〈はまゆう〉も小樽~舞鶴航路から苫小牧東~敦賀航路に転戦する過程で、小樽→敦賀の便に充当されることとなりました。

そんなわけで、夜の小樽港フェリーターミナルにやってきました。小樽駅または小樽築港駅から路線バスでアクセスできます。

まずは受付で乗船手続き。ここの行先に敦賀と表示されるのも年に数度です(今季にいたっては2回予定されていたうちの片方が荒天で欠航してしまったため、今回だけ!?)。

予約内容を告げると、検温ののちQRコードの記載された紙2枚がホチキス止めされたものを渡されました。1枚は乗船券、そしてもう1枚はなんとルームキー。〈はまゆう〉ではQRコード読み取り式のカギが採用されているのです(ツーリストS以上の個室)。

乗船案内には〈はまゆう〉の「は」の字もありませんでした。
他船の機関故障で就航日が繰り上がった影響もあるのか、現在に至るまで船内の詳細な様子は公式には発表されていないのです。

ターミナルは3階建てですが、待合スペースは2階まで。3階は乗船時のみ開かれます。

乗船開始はまだ先ですので、〈はまゆう〉と対面しに行きましょう。

実は〈はまゆう〉と会うのはこれで二度目。前回はまだまだ建造真っ盛りだったので、こんなに立派になったかなんて感慨さえ覚えてしまいます(前回会った際の様子は以下記事をご覧ください)。垂直ステムに加え船室が前方に偏っており、間近から見上げるとその迫力に圧倒されました。

新しい旅行様式の実情【その8】
Go To トラベル事業開始にあわせて九州北部を巡ってきました。各施設の感染症対策を中心に旅の模様を振り返っていきます。最終日の朝を迎えました。チェックアウトまではまだ時間があるので、ひとまず荷物を置いて出かけます。ホテルの最寄は思案橋です
〈はまゆう〉に乗り込むMARINEXのトラック。フェリーは物流の大動脈です。

対面を終えて戻ってくるとちょうど乗船開始。3階に上がったところで乗船券のQRコードを読み取ってチェックされました。ルームキーと間違えそうでチョットコワい

長い長いボーディングブリッジを歩いていきます。あまりの長さに動く歩道が整備されていました。

いよいよ…!

乗り込んだらまずは足元の案内に従って右手へ。〈はまゆう〉は旅客設備が船首に偏っているため、けっこうな距離を歩かされます。なおステートウィズペットのみ船尾側なので左折するらしい。お部屋の場所がわからずにエントランスホールまで行ってしまった日には…。

シースルーエレベーターで6階まで上がってきました。繊細そうな見た目ですが、日本海航路なんかに突っ込んで大丈夫なんでしょうか…。

今回利用するのはステートA。ベッド2つにソファーベッドもあり、最大で4名まで利用できます。

出航までまだ時間があるからと部屋で荷物を整理していたら、いつの間にか動き出していました。乗客が乗り切ったらしく若干早発したようです。

お風呂に入ったりしているとあっという間に深夜1時。新潟から小樽へ向かっている新日本海フェリー〈あざれあ〉と反航したのを見届け、就寝しました。


目覚めるとちょうど日が昇ってきたところでした。

が、外部デッキは荒天のため昨晩から封鎖。またしても直接この目で日の出を拝むことはできません。

大浴場には露天風呂がありますが残念ながらこちらは8時から。
というか南航殿方は逆向きですね。

人影まばらなのをいいことに船内を探検するも、目立った施設は感染症対策として軒並み閉鎖。本就航時には利用できるようになっているといいのですが…。

売店も営業時間外です。
えっこれも…?

そもそもの定員が少ないこともあってかプロムナードは特になく、パブリックスペースはエントランスホールに集約されています。

独り身にもやさしい自習スペース的な区画。
下に鎖がついているのはさすが日本海航路です。
…と思ったら特に固定されていない!?

そうこうしているうちにレストランの明かりが点きました。朝8時、ようやく朝食です。

レストランはバイキングでもカフェテリアでもなく、各席でタッチパネルにて注文するスタイル。出来上がった料理は席まで持ってきてもらえますし、小食で優柔不断な私にはピッタリです。

フェリー&朝ということで朝カレーセットを注文。ベタですがこれに勝るものはない。

誘惑に負け、追加でクロワッサンを。焼きたてふわふわで最高でした。カフェテリア形式ではちょっとハードルがある追加注文もテーブルのタッチパネルからなら気兼ねなくできます。

やることないしなぁ…と二度寝していたらあっという間にランチタイムになっていました。まだまだ満腹ですが食いっぱぐれてはマズいのでまたレストランへ向かいます。

新潟たれかつ丼や越前おろしそばといった各就航地の品々が並ぶなか、私は敦賀ラーメンをチョイス。醤油ラーメンと聞いていたのに真っ白な見た目。にもかかわらずスッと食べられるあっさりさ。不思議な一品でした。

オープンして間もないうちに入ったのですが、食べ進めているとなんと一部メニューが品切れに。オープン直後の混雑は特に見られませんでしたし、食べたいものがある場合は早めに入店するのがよさそうです。

なお、レストランのメニューはエントランスホールのタッチパネルで確認できます。
このタッチパネル、他にも部屋番号を入力すると道順を教えてくれるなどなかなかの優れものです。

午前中さんざん眠ったので、昼食後はBSの野球中継を観て過ごしました。ちょうど開幕カードの最終戦。ルーキー鈴木が序盤に先制2ランを浴びるも徐々に返していき、7回表についに逆転。あとは勝ちパで締めるだけとなったところで、揺れが大きくなってきたため大浴場へ向かいました。まさかそのあと逆転に次ぐ逆転劇が繰り広げられるとは…涙

お湯があっちゃこっちゃいくのを期待して再びやってきた大浴場でしたが、残念ながら溢れるほどの揺れではありませんでした(以前太平洋フェリーに乗ったときのほうが酷かった気がします)。
とはいえこの真昼間では大浴場も貸切状態。風を浴びたり雨粒に打たれたり(波しぶきがかかったような気もしたのですがさすがに気のせいですよね…?)、露天風呂を満喫しました。
ちなみに脱衣所のロッカーは100円リターン式です。小銭をお忘れなきよう…。

ともに敦賀を目指す近海郵船〈つるが〉
〈はまゆう〉はさすがの速力でみるみるうちに追い抜いてしまいました

そして気付けばもう夕食の時間。最後のメシだし豪勢にと頼みまくっていたら、またしてもみるみるうちに品切れになっていきました。一応、単品は売り切れでもライス付きのセットメニューは買えるものがいくつか見られたので、各乗客へなんらかの食事がいきわたるように調整はしているようです。

すっかり日も暮れ、断続的に現れる海岸沿いの町の灯りを眺めていると、ひときわ明るいところが見えてきました。いよいよ敦賀港です。

ドライバーが呼ばれ、続いて徒歩乗船者もエントランスホールに集まるよう放送が入りました。名残惜しいですが部屋を後にします。

地味に〈はまゆう〉で敦賀に降り立つ乗客は我々が初めて。舞鶴では後部デッキからの下船だったと聞きどこから降りるのか楽しみにしていましたが、普通に乗船時と同じ船体中央からでした。

連絡バス(有料)で駅へと向かいます。乗り遅れのないよう、発車は乗客の数を確認してからでした。聞き耳を立てるに徒歩乗船組は19名。そのほとんどが趣味人であることは言うまでもないでしょう。


小樽から敦賀まで20時間、それも就寝時から能登半島沖まで電波が途切れると聞いて不安でしたが、ゴロゴロしているうちにあっという間に時間が溶けてしまいました。この丸一日無為に過ごす体験が東京~九州でもできるようになるのは楽しみでしかありません。でもシアターやアミューズボックスは開いててほしいな…

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