東京BRTはBRTではないのか

BRTとはバス高速輸送システム(Bus Rapid Transit)のことなのですが、日本においては廃線跡をバス専用道に転換しただけ、あるいは連節バスを導入しただけといった、およそBRTとは呼べないシロモノが数多く誕生してきました。

そうした中で東京BRTもまた、専用レーンの未整備などを理由に“なんちゃってBRT”の烙印を押されがちです。ただ、専用レーンは連節バスと同じく手段であって目的ではありません。本当に東京BRTはBRTではないのでしょうか?

軸として機能する幹線ルート

まずは旗艦となる幹線ルートに乗ってみます。新橋~国際展示場を一直線に結び、日中は10分間隔で運転。平日朝の一部便のみ虎ノ門ヒルズに直通するほか、土休日は一部が東京テレポートまで足を延ばします。

東京テレポートの乗り場は駅の反対側、ロータリーの出口付近に設けられていました。新参者ゆえ仕方ないのですが、ちょっと不便です。

12:22(+0)東京テレポート発。3人乗車。


国際展示場もまた駅の反対側に発着しますが、こちらはビッグサイトへの動線のすぐ横なので、さほど離れている感じはしません。

12:32(+2)国際展示場着。1人下車,6人乗車。
12:37(+3)有明テニスの森着。16人乗車。
12:40(+3)豊洲市場前着。4人下車,3人乗車。

左手にHARUMI FLAGが現れました

勝どき陸橋に差し掛かると、幹線ルートは勝どきBRTに停車するため側道に入ります。高速バスストップのように陸橋上に停留所があればBRTらしいなとも思いますが、アプローチが大掛かりになることを考えれば現在の形がベターでしょう。

12:45(+4)勝どきBRT着。2人下車,17人乗車。

築地市場跡地を眺めながら築地虎ノ門トンネルへ。新橋までのわずかな区間とはいえ、信号を2か所パスできるので時短効果は馬鹿になりません。

折返し便を待つ列が乗り場からあふれるほど伸びていました

12:50(+5)新橋着。全員下車。

停留所はゆりかもめの駅の真下に設けられており、JR駅からは少々離れています。駅前ロータリーの手狭さを思えばやむを得ないところですが、道案内がパッと見当たらないのはいただけません。また、デッキ・地平・地下道と3ルートもあるのに、どれも屋根の途切れるところがあるのは解消すべきでしょう。


肝心の高速性・定時性について見てみると、東京BRTでは表定時速20㎞を目指しており、定刻で走れば達成できるようですが、今回は5分遅延したため時速17㎞台にとどまりました。実際のところ表定時速17㎞でも路線バスとしては相当優秀な部類ですが、定時性に欠ける状況では基幹交通として不満が残ります。

今回乗車した限りでは詰まる場面は見受けられず、乗降のもたつきと信号待ちが目立ちました。休日日中という点は考慮に入れる必要があるものの、専用レーンの有無は大きな問題ではなさそうです。

とりあえずの改善策としては、各停留所で時間調整を行うことを前提に、ダイヤに余裕を持たせることです。新橋~国際展示場は所要15分のインパクトが失われるので悩ましいところですが、少なくとも東京テレポート~国際展示場については余裕ある設定に見直し、国際展示場発車時点では定刻になるよう改善すべきと思います。

そして、中長期的には優先信号の拡充、そして運賃の車外収受を目指すのがよいでしょう。

このように課題は残るものの、停留所を絞ることでこれほどの高速性を誇り、交通軸として多くの人々に利用されている姿は、BRTと呼ぶにふさわしいと思います。

選手村ルートはシャトル運行に徹する

つづいて乗車するのは選手村ルート。日中は15分間隔で運行され、都営バス都05-1系統とともに、東京五輪の旧選手村であるHARUMI FLAGの主たる交通手段となっています。

13:49(+1)新橋発。通路に立ち客が並ぶ程度の盛況です。

選手村ルートは勝どきBRTに停車しないため、勝どき陸橋へ進みます。

陸橋上で上り便と反航
HARUMI FLAGのメインストリートには自転車道が整備されており、停留所は島状に半ば独立したような形になっています。

13:58(+4)はるみらい着。12人?下車。
14:01(+5)晴海ふ頭公園着。6人?下車。
14:04(+4)HARUMI FLAG着。6人下車。

マルチモビリティハブとして整備された晴海五丁目ターミナルですが、都営バス都05-1や錦13は今のところ晴海客船ターミナルを発着しており、どこか寂しい雰囲気が漂っていました。

ロータリー横には大規模なドコモ・バイクシェアのポートがあるほか、舟旅通勤の桟橋も隣接しています

対HARUMI FLAGだけで旺盛な利用があり、勝どきBRTをスルーしてシャトル運行に徹するのも納得です。

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