旭川と網走をむすぶ石北本線。札幌、旭川と北見(、網走)を結ぶ都市間連絡線であるにもかかわらず、特急列車には古い車両が使われており、いささか放置されている感じが否めません。並行する高速道路が全通して石北本線が廃止にならぬよう、潜在的需要を引き出す方策を考えてみました。
というわけで本題に入るわけですが…結論から申し上げると、
石北峠と常紋峠に中速鉄道で新線を建設し、都市間輸送と都市内輸送をブラッシュアップする。
といった感じです。以下、各区間について詳しくご説明いたします。
<1>旭川〜東旭川
完全な旭川の近郊区間であり、普通列車の増発が求められます。旭川〜東旭川は普通列車でも20分ほどですので、毎時1本の設定は難しくないのではと思います。
<2>東旭川〜上川
旭川の市街地からは外れますが、当麻や愛別といった大きな集落が存在し比較的多くの利用が見込めます。桜岡や愛山といった集落の薄い駅を廃止した上で2時間に1本程度の本数は確保したいところです。
<3>上川〜遠軽〜留辺蘂
石北峠、常紋峠を越える区間で、規格がそこまで高くないため、中速鉄道による新線建設をすべきです。石勝線をモデルとし、単線で建設のうえ全線120キロ運転が可能なようにします。高速鉄道だと途中駅を少なくする必要が生じますが、この区間は山奥であるために、すでに駅数が少なくなっているのでほとんど問題ありません。駅間が比較的短く利用者のいない生野や、利用者がほとんどいない瀬戸瀬は廃止の必要が生じるでしょうが…。
なお、この区間は特急オホーツク、特快きたみを全駅に停車させ利便性を向上させるのが望ましいでしょう(ただし生田原~留辺蘂の西留辺蘂は通過。詳細は後述)。概ね2時間に1本の停車本数を確保できるのではないかと思います。
<4>(西留辺蘂〜)留辺蘂~網走
北見、美幌、大空、網走、と町が並ぶため、近郊利用が望めます。駅間も短いため、普通列車の増発がメインになるでしょう。1時間に1本あると便利ですが、厳しいならせめて西留辺蘂〜北見〜端野だけでも毎時1本化したいところ。
なお、西女満別は若干移設して女満別空港のアクセス駅とするのが望ましいでしょう(さすがに線路移設は非現実的…)。移設せず廃止する方が費用を抑えられますが…。
また、網走監獄へのアクセスと都市内利用を狙って大曲付近に駅があると便利かと思います。網走市の中心街へは桂台も利便性が高いことを考えると、普通列車は釧網本線に直通するのが好ましいでしょうか(折り返しは知床斜里…?)
わりと雑になってしまいましたが(汗)、肝心なことは上川〜遠軽〜西留辺蘂の峠越え区間を中速鉄道化し、高速化を図ることです。北海道新幹線が開業するまでには、新型(函館線からのお下がりがいいところでしょうが…)のキハ261が入ってくることでしょうし、札幌〜北見・網走の輸送を活性化させてほしいと思います。
(2017/04/26 ちょこっとだけ追記)
そういえば、夜間の下りに瀬戸瀬利用者のためだけに設定された白滝→遠軽の普通列車ありますよね。せっかくなら、瀬戸瀬利用者に限り特急料金不要(札幌・旭川からの場合は白滝or丸瀬布までの特急料金で乗車可能)なんて特例を設けておいて、瀬戸瀬に特急を停めれば列車削減につながると思うのですが、さすがに厳しいんですかね?遠軽→白滝についてもオホーツク4号を瀬戸瀬、白滝両駅に停車させれば済む話ですし…。
コメント
※管理人注:記事の新サイト移植に際し、以下のコメントを受けて記事本文を修正しています。※
グーグルマップを見ながら読みましたが、丸瀬布・遠軽・安国の各駅は現駅流用、白滝・生田原両駅は新築、という感じになりそうですかね。瀬戸瀬・生野両駅は、駅前後の線形も考えると確かに廃止が妥当ということになりそうです。そのうえで上川~西留辺蘂は特急も各駅停車ということは、安国・西留辺蘂の両駅が新たに特急停車駅になるということですね。そうしますと旭川~留辺蘂での「特快停車駅」が当麻一駅となりますが、かつての夜行「オホーツク」は停車していたこの駅、札幌への外出需要を取り込むべく「オホーツク」は止めても良いのでは……なんて思ってしまいます。(「大雪」を止めるのはさすがにやりすぎでしょうけどね)
さて私はそれよりもむしろ普通列車の改善案に興味を持ちました。
まず大曲新駅ですが、ここはかつて勇網線の大曲仮乗降場があったところ。所属路線廃止後何十年も経って、隣の路線上に復活する……話題になるでしょうね(笑)今度はぜひとも特急を止めたいものです。
あと西留辺蘂駅発着の普通列車を増発するなら、同駅に折り返し設備を設ける必要が生じますが(金華信号場が新線に移る確証もないし)、うまい具合に相対式ホーム2面2線にできそうな土地があるようですね。これなら3.5キロの回送もうまいことなくせそうです。
ついでながら東旭川駅についても調べてみましたが、同駅と富良野線緑が丘駅を結ぶ旭川電気軌道東旭川・緑が丘線などという路線バスが存在するのですね。旭川市の”外環状線”として有効に機能させたいものです。
誤解を生むような書き方をして申し訳ありません。
西留辺蘂は近郊列車の駅なので、現行通り特急、特快は通過の予定です(普通列車の減便具合によっては特快の停車はあり得るかもしれません)。各駅に停車、と書いたのは、現行のオホーツク、大雪のほとんどが白滝か丸瀬布のどちらかを通過していることを見て、それほど時間のロスにもならないだろうし両方とも停車させていいのでは?と思ったからです。
東旭川ですが、もともと旭川近郊圏は当麻までのつもりでした。が、旭川〜当麻は片道30分強かかってしまい1編成で1時間ごとの運行が出来なくなってしまうために却下され、片道20分ほどの東旭川を選択しました。旭川市街地が尽きるあたりにあるので結果オーライと言えるでしょうか(汗
それにしても西留辺蘂折り返しの列車は一旦金華まで回送していたんですか…。常紋峠新線の建設時に西留辺蘂を折り返し可能にできれば最良ですね。
遠軽駅のスイッチバック解消も瀬戸瀬駅廃止とセットで考えたらいいいのでは?あるいは遠軽駅移転せずにループ線でスイッチバック解消は可能でしょうか?