平和交通もシェアサイクル事業に参入してはどうだろうか

今年の3月に千葉市シェアサイクル実証実験が始まってからというもの、朝方ベイタウンから海浜幕張駅方面に白い自転車が走っていくのを見ない日はありません。いまや幕張ベイタウン〜海浜幕張駅は千葉市内では屈指の利用を誇る稼ぎ頭となっています。
徒歩通勤から自転車に切り替えたという方も多いでしょうが、路線バスなら運賃170円のところシェアサイクルならば15分以内で60円、少々オーバーしてしまっても120円ですので、バス利用からの転移も少なからずいるはず。ベイタウン循環を運行する京成バス・平和交通にとっては痛手です。
そこで、いっそのこと平和交通がシェアサイクルを運営してはどうでしょうか?

バス会社がシェアサイクルを運営することのメリットは言うまでもなく通勤輸送の二重取りができることにあります。シェアサイクルを利用する方は毎回毎回自転車を利用するわけではありません。雨が降れば自転車利用は億劫になりますし、帰り道は酒が入っていなくともバスに乗りたい日も多いでしょう。バス、自転車のどちらを利用しても自社の売り上げとなるのです。
もちろん、自転車とバスの連携は通勤輸送に限りません。平日日中、イオン幕張店の駐輪場にシェアサイクルが停めてあるのを時々見かけるのですが、イオン幕張店にポートを設置し、行きは自転車、帰りは荷物とともにバス、というパターンも考えられます。平均時速も同じくらいで、交通機関におけるポジションもだいたい同じな二者だからこそ幅広い連携が見込めます。バス会社がシェアサイクル事業に参入するのは必然とも言えるのです。

もっとも、突然現れ自分たちの顧客を奪っていくシェアサイクル事業者を既存バス会社がすんなり受け入れられるかは疑問です。だからこそ、こんなことはタクシー会社から身を興し次々と新たな試みに挑戦してきた平和交通にしかできないと思うのです。
…と書きたいところなのですが、実はバス会社がシェアサイクルを運営するというのはすでに宮崎交通が行なっています。とはいえ逆に言えばすでに実績のあることですから、むしろ導入へのハードルは低いと言えるのではないでしょうか。

それよりはポート設置に伴う用地取得の方が問題になるかと思います。幕張ベイタウン内はすでにシェアペダルが9か所72台分を確保しており、ここから追加で入り込む余地はないでしょう。平和交通の牙城たるにれの木台周辺についても稲毛駅、新検見川駅前のポート設置が絶望的なことを考えると厳しいものがあります。そういう意味ではむしろ幸町団地を押さえるあすか交通のほうが向いているかもしれません。稲毛駅はともかくとして稲毛海岸駅ならポートを新設するスペースを確保できそうですし、千葉駅西口にはすでにポートが用意されています。

いずれにせよ、今後バス会社のシェアサイクル運営は進んでいくでしょう。いつも新しい試みをして私たちを驚かせてくれるビィ・トランセグループがその先駆者となることを切に望みます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました