涼宮ハルヒの自転車消失

昨年12月、HELLO CYCLINGは所沢市でのサービスを開始するとともに、『涼宮ハルヒの直観』タッチラリーのラッピング自転車を50台限定で投入しました。日本最大級のポップカルチャー発信拠点「ところざわサクラタウン」がオープンしたことによるものですが、涼宮ハルヒシリーズの舞台は西宮。そんなわけで(?)HELLO CYCLINGの公式Twitterは以下のような投稿をしました。

東海道は以前ハロサイを乗り継いで制覇しようとしましたが、そのときは途中で膝を痛めリタイア、後日改めて残りの区間を走ることになりました。1台の自転車で走破するなんて到底できません。

…と諦めかけたところ、一筋の光が見えました。

フェリーに載せるのです。

東京からフェリーに乗れば徳島まで行けます。徳島から80キロほど漕いで高松まで行けば、ジャンボフェリーに乗って神戸に上陸できます。自転車の走行距離はあわせて約140キロ。これならいけそうです。徳島から南海フェリーで和歌山に渡ったほうが若干距離が短くなるのですが、徹夜で走行するのは避けたかったので高松経由を選択しました。徳島・香川県境の大坂峠は一度越えてみたかったですし。

ただ、情勢の悪化により計画を実行に移せぬまま、2月14日をもってコラボ期間は終了。ハルヒ自転車は順次普通のドレスガードに取り換えられてしまいました。中には千葉市制100周年記念のドレスガードに交換されたものもいるのですが、それはまた別のお話…


ところが、趣味者たちが関東一円に拉致してしまったハルヒ自転車のラッピング解除作業は容易ではなかったようです。コラボ終了から4か月余り経った6月に入ってもSNS上に何台か目撃例が上がっていました

…これはチャレンジ決行できるのでは?

そこで目を付けたのが東葉高速鉄道の村上駅にいたB4497号車。東葉沿線は離れ小島になっている千葉県内のポートのなかでも周縁部にあるため、流動が少なく、万一移動したとしても容易に移動先を特定できたのです。

決行当日、無事、飯山満駅でB4497号車を確保。ただ残念なことにバッテリーは50%しか残っていませんでした。走行可能距離はecoモードで35㎞。これは厳しい道のりになりそうです。

そこで、まずは1時間ほど走って幕張ベイパークへ。ここには千葉県内唯一の充電可能ポートがあります。ここで充電を満タンにしてから挑もうというわけです。

充電ケーブルを接続するとバッテリー残量が非表示となる

市販の充電器であれば3時間半ほどで充電が完了するようなので、少々余裕をもって4時間ほど放置。さてそろそろ取りに行くかと思ったところ、返却完了のメールが届いていました。

HELLO CYCLINGでは返却忘れの被害を軽減するため、ポートにカギをかけた状態で放置しておくと4時間経過した段階で自動的に返却処理をおこなってしまうのですが、その機能は当時通信エラー防止のため停止しているはず(※上記ツイートの通り現在は復旧しています)。

おかしいなと思いメールを確認すると、返却地は海浜幕張駅北口となっていました。何者かが勝手に乗っていってしまったに違いありません。

カギはかけたはずですが不具合か何かでカギが開いてしまったのでしょうか。いやだとしてもレンタル中の自転車に勝手に乗ってしまうのはモラルに欠けます。

何より困るのが、勝手に返却されてしまったことです。今回西宮への到着は翌々日の朝を予定しており、飯山満から東京港へ直行すれば所要40時間ほど。飯山満~幕張ベイパーク+充電の約5時間を足しても料金が48時間上限の4000円で変わらないことから今回の寄り道を実行しています。

ところが、これが勝手に返却されてしまったことで1000円+4000円となり、1000円余計に料金を取られる羽目になってしまったのです。相手は70円をちょろまかしただけのつもりなのでしょうが、これには憤りを覚えるよりほかありませんでした(無論、返却されなければ行方不明のまま計画がおじゃんになっていたでしょうが)。

内心キレ散らかしながらも、ひとまず海浜幕張駅北口でハルヒ自転車を回収。はたしてこの先西宮まで無事ハルヒ自転車を拉致できるのでしょうか…。


ここから先の模様は、このたび刊行することとなりました『シェアサイクル紀行別冊~シェアサイクル、ノッてます~』に掲載しています。

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なお、東海道をハロサイで走破した模様が収録されている『シェアサイクル紀行2020』についても再販しております。こちらもぜひお求めください。

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