桜、覚えていてくれ

京葉線二俣新町駅。武蔵野線とのデルタの中に位置するこの駅は、快速が通過するどころか路線バスすら駅前にやってきません。ところが、こんな小駅が桜交通という高速バスのターミナルになっているというのです。近隣に車庫があり、ディズニーからの集客も見込めるというのが理由らしいですが、はたしてそんなに需要があるものなのでしょうか。

二俣新町で降りるのなんて初めてです。一緒に降りたのが列車全体で数人なことに寂しさを覚えつつ、階段を下りていきます。

改札を出て左手にすすむとすぐにバス停が現れました。のりばは3つもあり、関西や名古屋、福島など行先もさまざま。待ち客の姿もチラホラ見えます。

こちらは新白河・郡山・会津若松行き。ちゃんと見ていませんでしたが数人乗りこんでいました。
ロータリーの入口には出発を待つバスが何台か停まっていました。

さて、今回乗るのはこちら。名古屋行きの“さくらクオリティエクスプレス”です。

名前を呼ばれて運転士さんのもとへ向かうと、座席を告げられました。今回はあらかじめ追加料金を支払って席を指定しているのですが、それでも席の案内があるんですね。

車内は偏心3列シートで、独立3列シートよりもさらに座席幅が広くなっています。

座席後ろにはシェルがついており、リクライニングしても後ろの方に影響を与えることはありません。

毛布にアイマスク、息を吹き込んで膨らませるタイプの枕にスリッパまで用意されています。

ひじ掛けに電動マッサージのボタンがついていましたが、押してみても特別反応はありませんでした。夜行便だと止めているんでしょうか。

23:00 二俣新町駅発車。私以外に1人乗車しています。
と、のりばを出たあたりですぐに停車。時間調整のようです。5分ほどで発車しました。

23:52 バスタ新宿着。16人乗車。

運転士さんによるアナウンスののち、車内放送が流れました。
アナウンスによれば、休憩は足柄SA(1:30)と浜松SA(3:30)の2回。前のカーテンが開いたら休憩開始で、集合時刻は前のモニターに表示されるとのことです。他のバスもいるので乗り間違えないようにと、最後にナンバーが紹介されました。

0:18 消灯

1:27ごろ~1:45 足柄SAで休憩

初めての夜行バスに寝付けないでいると、3:30ごろ再び停車。ちょっと早く浜松SAに着いたのかと思いましたが、そこは遠州森町PAでした。運転士さんのトイレ休憩だかで臨時停車したようです。寝ぼけてるので記憶が定かじゃないんですがそのあたりはご了承を…

3:45~4:05 当初のアナウンス通り、浜松SAで休憩。せっかくなのでちょっと外に出てみます。

アナウンスを聞いているときは乗り間違えるわけないと思っていましたが、周りに他のバスやトラックがズラリと並んでおり、探すのにけっこう手間取りました。ヒュンダイ・ユニバースでなければ危なかったかもしれません。

4:55ごろ、朝のアナウンスが入りました。まもなく東岡崎に着くということで通路の照明が点きます。

5:00 東岡崎着。2人下車。
5:33 三河豊田着。1人下車。

各停留所を出るたびに再度消灯されます。このあたりは夜行列車にない面白さです。
三河豊田を出ると再び高速道路に入りました。

05:50~05:54 東郷PAに停車。お手洗い休憩とのことで時間は短めです。

06:38 8分遅れで終点・ささしまライブに到着。東京鍛冶橋駐車場や梅田モータープールのような各社共同のターミナルのため、のりばが空くまで少々待たされました。


座面が少々ツルツルするような感じもあってほとんど眠れた気がしませんが、夜行バスなら仕方のないことでしょうか(あと私自身の致命的欠陥としてアイマスク耐性がない…)
この情勢で夜行高速バスは大打撃を受けており、さくらクオリティエクスプレスも運休して久しいようですが、なかなか沼の深そうな分野だけにこれからもいろいろ乗っていきたいところです。

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