ちょうど1年前に勝どきの朝潮運河船着場と日本橋を結ぶ通勤船の実証運航がおこなわれました。オリンピック会期中の通勤混雑緩和も視野に入れたものだったといわれましたが、実際どのようなものだったのでしょうか。
後ろにタワマンを従える朝潮小型船のりば。晴海エリアの中心に位置しており、晴海通りを挟んだ反対側には晴海トリトンスクエアもあるなど利便性は悪くなさそうです。最寄りの都営大江戸線勝どき駅からは徒歩で10分ほどかかりました。
桟橋で待機していたのは船宿 縄定の第3縄定丸。普段は日本橋周辺で川巡りクルーズをしているそうですが、この暑さで屋根なしはちょっと…。
出航10分前くらいに乗船手続きが始まりました。係の方に名前を告げるとこのような乗船券を渡されます。
07:56? 乗船開始。
08:00 出航。乗客は25人といったところ。たしか予約なしの方もいました。
出発すると船は左手へ進み始めました。潮位の関係か竹芝周りのサブルートをとるようです。
針路を北にとり、竹芝桟橋の横を抜けていきます。写真には写っていませんがセブンアイランド友が出航を待っていました。
今回は素直に日本橋川を遡上するようですが、こちらの水門から亀島川にまわった日もあったそうです。
08:26 豊海橋をくぐり日本橋川に入っていきます。
亀島川が合流してきたところで首都高が覆いかぶさってきました。日本橋周辺では首都高の地下化が予定されていますが、このあたりは高架のまま残るようです。
08:36 日本橋着。遠回りのルートでしたが意外にも定刻の範囲内です(所要約30~40分との触れ込み)。
今回の実験では日本橋→勝どきも旅客扱いしており、折り返しの船にも20人ばかり乗船していきました。
最初に話を聞いたときはまた無茶なことを…と思いましたが、乗船してみて意外とアリなのかもと思えてきました。
というのも、朝潮のりばのある晴海エリアは鉄道網のエアポケットになっており、晴海三丁目~日本橋はどのルートをとっても30分前後かかってしまいます。今回は竹芝を経由したので36分かかりましたが、佃水門経由のメインルートならば25分程度だったという話もあり、案外所要時間に差はありません。
もちろん各船の定員は50名程度で15分間隔ですから輸送力はまったくもって足りません。しかし、通勤ライナー的な位置づけであれば活きる道があるのではないでしょうか。
運賃は500円強、場合によっては1000円近く取ってしまってもいいでしょう。当然、船は屋根や空調のついたものに統一します。通勤ライナーですし、設備を揃えるためならば運航頻度が30分~1時間間隔程度に空くことはやむをえません。
また、運航ルートによって所要時間が変わってしまうのは利用の際の障壁になるでしょうから、その日の運航ルートや想定される所要時間をネット上で公開できないものかと思います。
…なーんて考えつつ乗船レポを寝かし続けてきたわけですが、アンケート結果を見てみると利用者の希望は私案とだいぶ違う様子。今のところ続報は聞こえてきませんが都の判断やいかに…。
真夏のらくらく舟旅通勤
実験主体:東京都・水都創造パートナーズ
期間:2019/7/24~8/2の平日(計8日間)
本数:7:00~9:30の間15分間隔(計7往復14便)
運賃:無料※事前予約制(当日現地での乗船もあり)
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