海ほたるにバスで行こう

 川崎駅のバスターミナルを抜け、京急線の高架をくぐると、見慣れぬ塗装の高速バスが停まっているのを見つけました。今回乗車する川崎木更津線の運行会社の一つ、東京ベイサービスの車両です。小湊、日東、京急とアクアラインの雄が名を連ねる(京急バスは2019年3月をもって撤退してしまいました)なかで少々浮いた存在ですが、アクアライン開通以前に川崎と木更津を結んでいたフェリー会社が従業員の再就職先として設立した会社です。

ちょっと臨港バスっぽい…?
中小事業者らしく川崎〜木更津線運行会社では唯一
交通系ICカードが使えません。

 11:45:26 川崎駅発。6人乗車。こんな乗客数で経営が成り立つのか心配ですが、フェリーの代替となればおいそれと廃止することはできないのでしょう。

 産業道路に入り首都高下を延々と進みます。ちょうどこの間地下化された大師線の踏切跡地も通過したはずです(完全に見逃しました…)。

 大師河原で右折して浮島方面へ。殿町ICが見えてきましたがここはスルー。さっきから高速に乗らずじまいです。

反対車線の奥に草むした線路が見えました。

 といよいよ埋立地も終わるというところで急に右折。
12:16:57 浮島バスターミナル着。2人乗車。先ほどから延々と下道を走ってきたのはここに立ち寄るためだったようです。ちなみに川崎からここまでは別に臨港バスの一般路線も通っており、乗り継いだ方が若干安くなるのだとか。
 乗車専用のバス停なのに到着するやいなや乗客が1人立ち上がったと思ったらバスターミナルのお手洗いに行ってもいいか、と。 なかなかおおらかな路線です。
12:18:55 浮島バスターミナル発。

 浮島バスターミナルを出るといよいよ高速道路に入り、すぐさま東京湾アクアトンネルに突入します。

県境の長いトンネル(?)を抜けるとそこは海ほたるでした。

12:30 海ほたる着。2人下車。 せっかくなのでいったん下車しました。

 千葉県民でありながら(幕張新都心に住んでいるのである意味当然なのですが)海ほたるに降り立つのはおそらく初めて。右も左もわかりませんでしたが、大階段のごとく各階を結ぶエスカレーターが一直線上に並んでいたので特別迷うことなく最上階の展望デッキまで来られました。

 行き交う貨物船の多彩さに感動できるようになったあたり自分も趣味が広がったなと実感します。

川崎方面の乗り場は建物を挟んだ向かい側にあるようですが、
工事中ではっきりした場所はわかりませんでした。
夏の日は暑くて待っていられなさそうです。

 木更津方面のバス停に戻ると、こんどは京急車がやってきました。訪問当時はなんだ京急かと思ってしまいましたが、京急バスは2019年3月末をもって当路線の運行から撤退してしまい結局のところ貴重なお別れ乗車に。

…あれ、乗客多くね…?

13:30:12 海ほたる発。6人下車,3人乗車。 東京ベイサービス便の乗客が1桁だったのは交通系ICカードが使えないからだったようです。

 海ほたるからは海上橋になっていて眺めも良好。ただ、船舶はみなトンネル側を通過していく(そのためのトンネルですし…)ので少々物足りない感じがします。海上橋区間は思いのほか短く、すぐに盤洲干潟に差し掛かってそのまま木更津上陸となります。木更津側が海上橋なのは建設費を抑える目的もあるのでしょうが、そもそも地盤からしてトンネルには向いていなかったのでしょう。

 アクアラインを抜けると一般道に下りて木更津金田バスターミナルに寄ります。多くの路線では木更津金田バスターミナルを乗降可能としていますが、多種多様な行先が存在する房総半島の高速バス網でわざわざ乗り継ぐ必要が生じるのか疑問です。
13:38:29 木更津金田バスターミナル着。2人下車。

 木更津金田バスターミナルを出ると驚いたことに再び高速に乗ります。無理をしてでも高速道路上にバス停を設けたほうがよかったのではないかと思いましたが、どうも木更津金田ICで料金体系が分断されているようで、木更津金田で降りたからといって高速料金が余計にかかることはないようです。

13:48:16 袖ケ浦バスターミナル着。5人下車。アクアラインのバスターミナルといえば木更津金田のイメージですが、あちらが土休日一部通過となった今、こちらのほうが主役といえそうです。

停まっている自家用車の台数もこちらの方が多そうです。

14:02:36 木更津駅東口着。13人下車。

 フェリーの代替路線でしかもアクアライン高速バスで唯一海ほたるに停まる当路線。皆さんもちょっとローカルな雰囲気に揺られつつ海ほたるを目指してみてはいかがでしょうか。

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