九州最後の炭鉱【前編】

当記事では池島炭鉱さるくの模様をなるべく詳細にレポートしていきます。初めて訪問した際のワクワク感を楽しみたい方はご注意ください。

港に降り立つと係の方がすでに待機していました。池島炭鉱さるく、スタートです。

まずはガイダンス会場の池島総合開発センターへ。池島港を回り込むようにして進みます。ちなみにこの池島港、鏡ヶ池という池を外海とつないで作ったそう。積出のために池を潰してまで港を作るとは…石炭恐ろしや…。

港前のバス停名も「池の口」になっています。
と、こちらは移動販売車。島内には商店がないそうで、これが生命線です。

こちらのコンクリート塊は崩れた桟橋とのこと。佐世保まで2時間ほどで向かうフェリーの乗り場だったようです。ちなみに、そのフェリーは千葉県の水産高校の練習船を改造したものだったそうで、なにか運命のようなものを感じてしまいます。

桟橋跡近くのバス停。バス停には歴史が刻まれています。
桟橋の前にはロータリー。かつては交通の要だったのでしょうね…。
ブイアートって言ったらいいんだろうかこれ…。

池島総合開発センターに着くと、池島についてのビデオが上映されます。内容はおいおい紹介していくとして、この現物を間近で目撃できるのかという感慨が強まりました。そう、池島ではホンモノの炭鉱の坑道を訪れることができるのです。アクセスの悪ささえ見逃せば軍艦島より魅力的です。

と、気持ちが高まってきたところで昼食タイム。自前の食事を持ち込むこともできますが、ここは池島炭鉱弁当を食しましょう。値段は800円(お茶付き)で、池島炭鉱さるく申し込み時に一緒に注文できます。なお、支払いは現地で現金のみとなります(これはツアー料金も同じです)。

日の丸弁当がそれらしいですね笑

1時間ほど昼食休憩を挟んでいよいよ坑道へ。ライトのバッテリーが入ったリュックサックとヘルメットを装着します。なんと、このリュックサックとヘルメット、池島炭鉱操業当時に使われていたものだそう。

池島炭鉱倶楽部から坑道入口へてくてく。

坑道へはこのトロッコで向かいます。こちらは観光化の際に新たに整備したものだそうです。

元炭鉱の観光用のトロッコとあって軌道状態はさすがに良くありません。軌間も610ミリ程度なのでしょう、心臓に響く振動です。おまけにカーブもキツキツなのでけたたましい轟音まで。炭鉱気分を味わうにはちょうどいいかもしれません笑

坑道に到着するとトロッコは走り去っていきました。
やっぱり軌間狭いな…。

まずは池島炭鉱で実際に使われていた道具紹介。写真撮影のため最後尾に陣取っていたので解説は聞き漏れ多め…。是非とも皆様実際に訪れることをオススメします(おい

(振り返って撮影)

軌道の通る坑道を先へ進みます。

なにやらオレンジの巨大な筒が現れると、線路が左手に分岐。我々もこちらへ向かいます。

分岐器が簡易的な気がする…。

分岐した坑道に入ると急に水たまりが。誤って落ちないよう、慎重に線路上を歩きます(ちなみに、これまでで1人だけ落ちた方がいるそうです笑

筒に導かれて先へ。

なんと掘削された坑道の行き当たりに着いてしまいました!

実は、池島炭鉱は2001年の閉山後しばらく東南アジア諸国に技術支援をしていたそうで、この支坑もベトナムの研修生が掘削したものだそう。

通常は1メートル間隔で設置する支保工ですが、ここでは練習ということで50センチごとの設置。間に挟まれている木々も観光化に伴って設置されたもので、現役時には存在しなかったものです。

削岩機も残されています。

ひと通り見たところで来た道を戻ります。

簡易的な分岐器も技術支援の名残だったんですね。

本坑の先には何が待っているのでしょうか?

つづく

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