リトルダンサーとトランシスはどっちが優れてる?

路面電車王国といえば広島・長崎の両巨頭が真っ先に思い浮かびますが、トラムに詳しい方なら富山のことも思い出すはず。富山市の森市長のもと、廃止されるJR線をLRT化し見事に再生。その3年後には全国でも約30年ぶりとなる路面電車の新線建設を行い、市街地の復活を図ってきました。

北陸新幹線で富山に着いた方はみなさん驚かれると思います。なにせ新幹線の改札の目の前に路面電車が停まっているのですから。ここ最近は路面電車走行空間改築事業のおかげで路面電車が駅に直結するようになってきましたが、駅の中まで入ってくる、というのはなかなかないように思います。さらに、在来線が高架化された暁には駅北側の富山ライトレールと直結する計画まであり、ますます期待感を持てます。
さて、とりあえずは西町へ向かうので南富山駅前行に乗ります。車両は最古参の7000形で、さすがに古さがにじみ出ています。ちなみに今回は市内電車・バス1日ふりーきっぷを利用しており、地鉄の軌道線全線・鉄道線の電鉄富山〜稲荷町〜南富山・富山駅から280円区間の地鉄バスが乗り放題です。以前利用しようとした時に電鉄富山でしか買えないと言われたので車内で購入しましたが、車内での発行は遅延の原因となるので路面電車ホーム脇の案内所で発売してほしいところ(間違えて外国人カウンターに聞いてしまった僕も悪いんですが…)。
電車のほうは5分間隔で走っているということもあって乗客は3人のみ桜橋で1人が降り、残りもみんな西町で降りてしまいました。車両も旧式だし、さながら幽霊列車のようです。

TOYAMAキラリのガラス美術館を見学し、南富山駅前を目指すこととします。やって来たのは先ほどと同じく7000形。あら残念…と思っていると後ろに最新鋭サントラムの姿が!一本見送ってサントラムに乗りましたが、迷っているのかとわざわざ聞きに来てくださった7000形の運転士さん、本当に失礼しました。

堀川小泉のあたりで急に軌道がむき出しに!一時は何事かと思いましたが、どうやら制振軌道化を順次進めているようで、工事の真っ最中だったようです。しかしさすが制振軌道。軌道に入った瞬間、それまでの揺れがゼロになりました。
ただ工事中の軌道むき出しの区間でも揺れはほぼゼロだったのですが、コンクリで覆わずに軌道むき出しのままにしておくことはできないのでしょうか?交差点部は仕方ないですが、それ以外の区間ではクルマの侵入防止にもつながるので悪い話ではないと思います。

普通の軌道
絶賛工事中
制振軌道。これで真ん中に芝を生やすとなおよいのですが。

南富山からとんぼ返りして、環状線運用に入っているサントラムにも乗ってみることにしました。富山都心線区間は2009年開業ということもあって軌道状態はすこぶる良く、乗り心地はトランシスのセントラムとあまり変わらないように感じます。

結局のところ、リトルダンサーもトランシスも多少無理な構造をして低床化を達成しているので、乗り心地は軌道状態に大きく左右されるようです。手間のかかる話ですが、非常に重要なポイントですので軌道改良&整備はどの事業者でもしっかり行ってほしいものです。

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