2017年3月ダイヤ改正の功罪

SHINOさんが内房線ダイヤ改正について記事を出されていましたので、こちらでも少し私見を述べさせていただこうと思います。

ダイヤ改正の概要は以下の通り
<1>特別快速の廃止
<2>日中の千葉〜館山間直通列車を廃止し、君津で系統分割
<3>蘇我〜君津の運転本数が毎時4本から毎時3本に減便

まず前提としてですが…、私としても君津分割は容認できる施策だと考えています。というのも、君津以南はやはり乗客が少なく、10両編成が充当されていたりすると一両当たり数人しか乗っていないという状況もザラで運行上もったいないからです。4+6の編成を木更津かどこかで分割するという手もありますが、停車時間が長くなりますし面倒です。君津で輸送量が大きく変わる内房線において、系統分割をおこなって供給量を適切にするというのは理にかなった施策だと思います。とはいえ、今回のダイヤ改正に不満がないかといえば大ウソになります。個人的な不満点としては以下の3つです。

1.接続が悪くなった

君津で系統分割する際、JRは接続列車を総武線直通の快速としました。相対的に利用者の多くなる列車に両数の多い総武線直通列車を充当したことは好感が持てますが、これにより君津以南の列車は30分ほど時刻の変更が行われ、館山駅での接続が非常に悪くなりました。これまでは上下とも10-20分程度の接続だったのですが、ダイヤ改正により40-50分の乗り継ぎになってしまいました。館山は南房総随一の都市なので、同駅での乗り換え客がどれほどいるのかは未知数です(大まわり組は多そうですね)が、接続しているに越したことはないので、改めていただければと思います。
ただ、正直これよりも気になるのは他路線との接続です。たとえば、特別快速が普通の快速に置き換わったことで所要時間が長くなり、木更津で久留里線に乗り継ぐことができなくなりました。さらには、館山での白浜、休暇村各方面へのバス、佐貫町でのマザー牧場方面へのバスとの接続も軒並み悪くなりました。いくら客が高速バスに流れたとはいえ、まだまだ観光客も乗るでしょうからこの接続の悪さはどうにかしてほしいものです。
バスや久留里線のダイヤは改正前に準じているはずなので、内房線に直通する総武快速の時間さえ変えられれば丸く収まるのですが…。ダイヤが混み合っていて弄れないというなら他事業者に働きかけてダイヤ改正してもらいたいです。

2.君津以北が減便された

君津での系統分割に伴って木更津以北でも減便が発生し、毎時3本になりました。単に毎時3本になっただけならまだしも、以前のダイヤから館山行列車だけ削除した形なので一部で列車間隔が大幅に空いてしまっています。おそらく木更津始発の館山行に接続するためだと思うのですが、ここは間隔をきちんと揃えてほしいところ(館山行電車が今まで以上に君津でバカ停するのは致し方ありません)。
まあ個人的には毎時3本化自体好ましくないと考えています。何かの調査で15分に一本電車があれば6割の人が満足する、という結果が出たこともあり、地方の郊外線は最低でも毎時4本を確保すべきでしょう。
ただし、SHINOさんのブログにあったとおり、内房線・外房線ともに毎時3本にすると蘇我~千葉の重複区間がぴったり毎時6本になり、わかりやすいダイヤになるのでこの案も捨てがたいところ…(ここについては別の突拍子もない案もあるのですが)。

3.系統分割するなら適切な車両を

これは問題点、というより願望なのですが…、せっかく君津で系統分割をしたのですから、それぞれの区間に最適な車両を投入しては、と思います。すなわち、君津以南のオールセミクロスシート化(、君津以北のオールロング化)です。これまでは利用者の多い君津以北に直通させるためロングシートの排除が不可でしたが、君津以南の運用となればオールセミクロスシートでも問題ないと思われます。少ないとはいえ一定数いる観光利用に合致した車両を投入することで、君津以南利用の促進にもつながるのではないでしょうか。
 書き忘れていましたが、オールセミクロスシートにするのは木更津以南専用の4両編成とします。この車両は「青い海」のような列車に充当されない限り木更津以北には乗り入れず、木更津〜館山〜安房鴨川をうろちょろするのが適当でしょう(館山で直通するかはご随意に)。
 まさかとは思うけど現行ダイヤで日中に6両編成入ってたりしないよね…?


今回の改正は房総各線が新しい輸送体系へ変革していくための橋渡し的存在です。ダイヤ改正を経るたびに地元客の利用しやすいようなダイヤになることを願っています。

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