一日一本のバスに乗車する【その3】千葉シーサイドバス260

海浜幕張駅と幕張本郷駅の間は京成バスの幕01系統が5-6分間隔で頻繁運転しており、同路線には連節バスも投入されているというのは有名な話です。ですが、この2駅間をもっと安く移動する手法があることをご存知の方は少ないのではないでしょうか。
それが、今回紹介する千葉シーサイドバス260です。 

2006年に新設されたこの系統は、京成バスとの対抗のため運賃を160円均一(京成バスは幕張本郷〜海浜幕張で220円)としました。東洋バスの中古車がほとんどを占める千葉シーサイドバスでは珍しく、専用塗装の大型車を新規導入するほどの力の入れようだったのですが、乗客が伸び悩んだのか2011年には平日朝に海浜幕張駅→幕張本郷駅と幕張本郷駅→JR幕張駅が運転されるのみになりました。

海浜幕張駅の発車は8:55。千葉シーサイドバスの発着する7番のりばに向かいます。

と、隣の6番のりばにはこれまた海浜幕張駅と幕張本郷駅を結ぶ幕22系統が。こちらも迂回をする系統なのでどちらが先に到着するか気になります。

8:55に幕22が発車してしまうとバスがやってきました。2011年の改正で同路線は中型車の運行となり、シーサイド専用塗装車は運用されなくなったのです。ちなみにその専用塗装車のうち1台は東洋バスに譲渡されたとか…。シーサイド専用ってなんだったんですかね?(その後再びシーサイドバスに戻ってきてはいますが、特定輸送に従事しているため乗れる機会はまずないでしょう)

乗せていた乗客をすっかり降ろし幕張本郷駅の表示が出たところで乗り込みます。意外にも中年女性が1人乗車し、車両前方に着席しました。いくら免許維持路線とはいえ朝に運転していれば乗客もいるようでちょっと安心です。

8:56、発車。幕22の姿はもう見えませんが、後を追うように北上していきます。

と、幕張四丁目で降車ボタンが押されました。え、もう降りちゃうんですか…。いよいよここから独自ルートってとこなのに…。

見事なまでの乗客ゼロ芸。こんな趣味してるので慣れっこではありますが…。

9:02、幕張四丁目を発車するとすぐに左折し、国道14号の旧道に入ります。いよいよ独自区間です(シーサイド270や平和交通の本郷線もここを通りますが…)。

旧道らしく民家のゴミゴミしたところを進んでいくと9:06、下八坂橋に到着。ここまでのバス停が幕張○丁目という単調な名前だったのに対して、こちらは歴史を感じさせるような風流なものです。嬉しいことに、ここで1名乗車しました

ウィンダムヒルを過ぎると旧道は新道に合流。一気に都会に引き戻された感じがします。

幕張名物UFO

9:15、バスは終着の幕張本郷駅に到着。9:20の出発に向け、すぐさま「JR幕張駅」へ表示を変更していました。

所要時間は約20分ということで、幕01のほぼ倍です。イトーヨーカドーを経由するぶん遠回りとはいえ、ここまで所要時間に差がつくとは思いませんでした。こうなると、いくら運賃が安くても速い幕01を利用するでしょう。テクノガーデン(D)がオフィスの最寄りでもハイテク急行を使えばいいわけですし。
こうなると、イトーヨーカドーへの買い物利用を見込んで日中にのみ運行させた平和交通の方が一枚上手だったということになります。

平和交通が運行している日中に殴り込みをかけるわけにもいきませんし、同路線はこのまま維持していくしかないでしょう。シーサイドバス肝いりの施策だけに残念ではありますが…。

1分前に発車していった幕22は既に帰る準備。こちらにも所要時間で負けるとは…。

運行:千葉シーサイドバス
系統:270
区間:海浜幕張駅→幕張本郷駅
本数:平日・幕張本郷駅方面のみ1本
※情報は2017年7月乗車当時のものです※

コメント

タイトルとURLをコピーしました