県営の船

 観光目的でない県営の航路というのは実は3県しか存在しないそうです。その中でも富山県営渡船は出自が一風変わっています。

 もともと当地には放生津潟という潟湖(ラグーン)が存在していました。潟は海とつながっていましたが、両側から砂州が伸びてきており道路も鉄道も橋を架けて渡っていたのです(浜名湖を渡る新幹線と国道をイメージするとわかりやすいかもしれません)。
 ところが、県は商工業発展のためこの潟湖を港湾に改造することを決めました。当然、橋を架けられるほど港口が狭くてはネックになってしまいます。そこで、道路も鉄道も分断して港口を拡幅し、代替として両岸を渡船で結ぶことにしたのです。

 前回述べたように鉄路は富山~新湊~高岡を結んでいました。利便性の低下を最小限に食い留めるため、西側の発着場は越ノ潟のすぐそば、東側は新港東口という新しい駅を設けてそのそばに建設されました。

 それゆえ、使用停止中のスロープのすぐ後ろには発着場が構えています。

立派な鉄柵にちょっと圧倒されつつ中へ。

英語よりもロシア語が先行する看板。日本海側らしいです。

 誕生の経緯が経緯だけに運賃は無料なので改札などはなく、そのまま岸壁まで歩いていけます。

今回乗船する海竜。武骨な感じが素敵です。

新湊大橋の開通で早朝深夜はタクシー代行となりました。

 次の電車がやってきました。

 ほぼ同時に係員が岸壁に出てきて乗船が始まります。電車の代替ということもあって乗継はスムーズすぎるほどです。

 私以外に2人だけ乗船してすぐ出発…

…ん?

 出航するやいなやコミュニティバスが到着しました。乗り継ぎ客どころか乗客もいなさそうでしたがこの接続は…

 2階部分のテラス席に陣取ります。

ものものしい…

 ぐるりと方向を変えて対岸へ。片頭型フェリーも珍しくなってきましたね…。

新湊大橋。美しいの一言に尽きます。

 あっという間に到着してしまいました。

じっくり見る暇もありませんでしたが一階部分には自転車・バイク用のスペースがあります。

 折り返しの便には家族連れが乗り込んでいきました。

発着場すぐのところから射水線の廃線跡を活用した遊歩道が始まります。

海沿いに歩いていくと5分ほどで新湊大橋の真下へ。ここからエレベーターで橋に上がれます。

立山連峰…!!

上がるとこんな感じ。転落防止なのでしょうが柵がしっかりしていて眺望は劣るところがありそうです。

海王丸が見えました。

 日中は30分間隔で運航されており運賃無料。ぜひ新湊大橋と絡めつつ周遊してみてください。

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