廃止されるはずだった駅に行く

東鹿越駅は島ノ下駅同様平均利用者数が1日1人未満であったため、2017年3月のダイヤ改正で廃止が予定されていました。しかし、2016年8月に発生した台風被害により、東鹿越〜新得が運転見合わせに。東鹿越駅は仮の終着駅として生きながらえることを許されたのです。

意気揚々と東鹿越行きの列車に乗り込みましたが見事な閑散っぷり。まあただでさえ廃止が検討されている区間で、しかも途中の小駅どまりとあっては利用者が少ないのも仕方ありません。

結局、発車間際に追加の乗車があって車内は5人に。ただ、JR北海道曰く7人以下だと一人当たりの燃費がクルマより悪くなるそうなので、廃止が妥当というのも頷けます。
山部2人下車,1人乗車金山1人下車,1人乗車と低水準を維持したまま終点の東鹿越に到着。下車した4人の動向を眺めていましたが、代行バスに乗った人は1人いたかどうかというレベルでした(元々の人数が少ないのは気にしたら負け)。

旅行初日の3/26から新得まで延長運転するようになり、不通区間を完全にカバーすることとなった代行バスでしたが、人の入りはまったく。気合いを入れて2台も用意してきたのが少し恥ずかしそう…。

駅に旧線の紹介がされているなんて…。
ちなみに、水没区間に存在した鹿越駅は、アイヌ語の言葉を日本語訳したもので、これをアイヌ語に当て字したものが幾寅になります。つまり、この辺りは3駅連続(鹿越、東鹿越、幾寅)してほぼ同じことを表しているわけですね。私が東鹿越駅の廃止を惜しむのはこの駅名の由来があるからだったりします(笑)

代行バスに乗って新得に抜けるのも手でしたが、富良野〜滝川も乗ってみたいということでとんぼ返り。 

東鹿越:3人乗車
金山:1人乗車
下金山:乗降なし
山部:2人乗車
布部:乗降なし
富良野:3人くらい下車

ああ乗客少ない…。
実は、乗車してみて気付いたのですが、富良野〜東鹿越の各駅は東鹿越を除いて駅前にほどほどの規模の集落が存在します。これは、富良野〜金山間の各駅がいずれも1日平均10人以上利用していることからもわかりますが、利用者の少ない駅だらけの石北本線や宗谷本線に比べて格段に条件がいいと言えないでしょうか(路線長が違うとはいえ)?つまり、この区間は鉄道を利用可能な人口が十分存在するのです。
ただ、需要があってもおかしくない路線が輸送密度200人未満になっているということは、逆にもはや救いようのない路線であるとも捉えられます。南富良野町は駅を廃止してでも鉄道を残すつもりらしいですが、利用者のそこそこいる駅まで廃止してしまった路線に本当に価値があるのかは甚だ疑問です。

列車は富良野を越えて滝川まで直通します。

富良野:10人くらい乗車
野花南:乗降なし
上芦別:2人下車,2人乗車
芦別:6人下車,4人乗車
平岸:1人乗車
茂尻:1人乗車
赤平:4人下車
東滝川:乗降なし
滝川:7人下車

各駅に町が存在するのは富良野以南と変わりませんが、各駅での乗降数が増えました。車内の人数も10人程度です。それにしても見事なまでに乗降客数10人未満の駅(野花南、東滝川)の利用がないですね…。

見たところ、富良野〜滝川に関しては割と大丈夫そうですが、富良野〜東鹿越(〜新得)に関してはなかなか厳しげ。せめて幾寅までは残って欲しいのですが…(むろんその際には東鹿越は廃止でしょう)。自治体とJRが協力して鉄道を最大限活用する方向に動いてくれれば嬉しいかぎりです。 

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